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女性が見つかったホテル。捜査員らが現場を調べていた=2024年11月1日午前11時43分、千葉県市原市、朝日新聞社ヘリから、嶋田達也撮影
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 千葉県市原市中高根のホテルで、勤務中だった従業員佐伯仁美さん(56)が遺体で発見された強盗殺人事件で、現場のホテルのフロント付近などから、犯人のものとみられる1人分の足跡が見つかっていたことが2日、捜査関係者への取材でわかった。県警は1日、市原署に捜査本部を設置。単独犯の可能性も視野に、容疑者の特定を進めている。

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 佐伯さんの遺体は1日朝、フロント付近で手首を縛られた状態で発見された。2日に実施した司法解剖の結果、首のほか腹部にも刃物で刺された傷があった。死因は首をひも状のもので絞められた窒息死、首や腹部の傷による出血性ショック、その両方の可能性があるという。現場からは血液のようなものが付着した刃物も見つかった。

 捜査関係者によると、周辺の床などからは佐伯さんとは別に、もう1人分の足跡が確認された。佐伯さんを襲った犯人の足跡の可能性があるという。

 また、フロントの出入り口付近に設置されていた防犯カメラに、白いタオルのようなものが巻き付けられていたことも判明。犯人がカメラに自身が映らないために巻いたとみられ、こうした現場の状況から、犯人が身元などを特定されないよう周到な準備や下見をしていたとみられる。

 近隣の男性によると、このホテルは30年以上前から営業。13の客室からなり、客室内の精算機で料金を支払うと部屋のロックが解除される仕組みで、フロントの従業員と対面せずに利用できるという。亡くなった佐伯さんのほかに、女性店長、別の女性従業員の3人が勤務し、夜間は従業員1人で受け付け業務をしていたという。(芹沢みなほ)

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